2−2. Charlie Parker ディスコグラフィー

(Last Updated 1998/06/21)


 全ての Parker の Discography は下記の 1) を元にしている。これはオランダで1974年に出版されたもので、その後の全ての Discography はこれに対する修正/追加の形で、その後に判明した情報を載せている。

1) Charlie Parker Discography Vol. 1 to Vol. 4 by Piet Koster & Dick M. Bakker Published by Micrography, Holland (December, 1974)
 これは正に労作である。最新の Discography は全てこれより新しい情報で更新されてはいるが、全てのコレクターは一度はこれに目を通すべきである。

 それにしても、この Discography の Session 1 の前にコメントとして記述されている Parker の初録音と想定されている1938/39年の Les Hite Orchestra (RCA) の情報 (by Joe Guy) はその後どうなったのであろうか? どなたかご存知であれは情報をいただきたい。
2) Yardbird Inc. The Charlie Parker Discography by Norman Saks, Leonard Bukowski and Robert M. Bregman Ph. D. B. B. S. Copyright 1989 (USA)
 自費出版? これは下記の 3) で更新されている。従って、現時点でこれを入手する必要はない。この Discography の表紙の写真は、Bob Redcross が1943年2月15日に Chicago の Savoy Hotel で Parker と D. Gillespie を録音するのに使用した Disc である。
3) The Charlie Parker Discography by Robert M. Bregman, Leonard Bukowski and Norman Saks Published by Cadence Jazz Books, USA (1993)

 この表紙も1943年2月15日の Bob Redcross の Disc である。これは 2) を出版時点での最新の状態にし、商業的に出版したもののようである。今のところ、これが出版された Discography では最新の物である。しかし、最新の Philology の CD まではカバーされておらず、Philology の一部は Unissued として記載されている。また、これは Boston Area のレコーディング (Hi Hat, Storyville) の記述に関して不完全で、この辺の情報は Uptown CD "Charlie Parker : Boston, 1952" で詳しく解説されている。この Uptown CD により、Fresh Sound や Bluenote の CD の Discographical Data は判明した。

4) A Discography of Charlie Parker by Akira Yamato (大和 明) Published as a linernotes to "Bird : The Complete Charlie Parker on Verve" Japanese edition. (June, 1988)

 これは、 VERVE の10枚組 CD Set の解説の一部として出されたもので、 1) を元に、その時点の最新情報を含め、Original Issue (78rpm SP) と LP (及びその時点のわずかな CD, 主に Verve) を対比させた労作である。Parker の Omnibook の Take を識別する上で大変に分かり易く、役立った。Transcription 譜の音源を識別するのには、良く整理された形で記述されているこれが最も役に立つであろう。さらにこれには178種類の LP リスト (Title、 会社、 LP Number) も記載されており、LP コレクターには大いに役立とう。

5) Charlie Parker Discography (on Internet) (Internet address http://www.wam.umd.edu/~losinp/music/bird.html) by Peter Losin (E-Mail address losinp@wam.umd.edu) Described on Internet, USA site (refer to above) Periodically updated. (Last updated June 18, 1998 ?)

 Internet 上に公開されている Discography である。 1) と 3) を元に、著者によれは1997年8月17日が最新更新日であるという。(その後、更新有り。後述参照。) しかし、内容を見ると、1997年11月くらいまでの情報で更新されており、Philology の比較的新しい情報までカバーしている。Vol. 25 まではカバーしていないが。

 この Discography は1998年6月18日に再編集されたフォーマットで更新されたようである。Last Updated August 17, 1997 の記述が消えているが、内容的にはほぼそれまでと同様のようである。Denon Japan の CD に関するコメントが追加されたり、Hi Hat での情報が更新されてはいるが、Philology については最新 Issue までは Catch up していないようである。いずれにしろ、著者の継続的な努力には頭が下がる。

 今のところ、これが出版物を越えて最新の情報で更新されているものと推定される。この中には、それぞれのセッションに対する著者の感想等も記述されており、著者の Parker に対する思い入れがわかると同時に、読者にとっても収集の際のヒントになる情報として、大いに役立つものである。

6) Linernotes to "Charlie Parker : Boston, 1952" (Uptown CD, Canada)

 前述のように、Boston Area (Hi Hat, Storyville) のレコーディングについては これが一番詳細に記述している。5) を含む全ての Discography より詳細である。もう一つの Uptown の CD も含めて、Uptown の Linernotes は常に素晴らしい内容を含んでいる。この Research の努力には頭が下がるばかりである。


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